噛む力の低下で認知症リスクが60%増加!最新研究が明らかにした意外な関係
私たちの健康について、「歳をとったら足腰が弱くなる」というのは、よく耳にする話です。
でも、実は「噛む力」の衰えにも要注意かもしれません。
最新の研究で、私たちの「噛む力」が認知症のリスクと密接に関係していることがわかってきたのです。
今回は、噛む力と脳の関係について最新の研究を紹介していきます。
最新研究で判明!噛む力と認知症の深い関係
意外な場所の筋肉が認知症のサイン?
ジョンズ・ホプキンス医科大学の研究チームが発表した最新の研究結果によると、実は「噛む力」を支える側頭筋(そくとうきん)という筋肉の衰えが、認知症リスクの重要なサインになるかもしれないのです。
側頭筋って何?
- 耳の上から横に広がる、こめかみ周辺の筋肉です
- お口を閉じたり、食べ物を噛んだりするときに使う重要な筋肉
- 触ってみると、噛むときにこめかみの部分が盛り上がるのがわかります
研究でわかったこと
研究チームは621人の高齢者を6年間にわたって追跡調査しました。
その結果、以下のような驚くべき発見がありました:
- 側頭筋が小さい人は、認知症になるリスクが約60%も高くなる
- 脳の容積も小さい傾向がある
- 認知機能テストの成績も低い傾向が見られた
特に興味深いのは、この筋肉の衰えが、認知症の発症より前から始まっている可能性があるということです。つまり、早期発見のための重要なサインになるかもしれないのです!
なぜ筋肉の衰えが認知症につながるの?
実は30歳を過ぎると、私たちの体は10年ごとに3~5%ずつ筋肉が減っていきます。
これは自然な加齢現象なのですが、問題なのは筋肉が減ることで次のような悪循環が起きてしまうこと:
- 筋力が低下する
- 運動や外出が減る
- 社会活動への参加も減る
- さらに脳の活性化の機会が減る
- 認知機能の低下リスクが高まる
噛む力の低下を防ぐ4つの対策
研究を率いたアルバート博士によると、MRIで側頭筋の状態を早期にチェックすることで、適切な予防措置を取ることができるそうです。具体的には:
1. タンパク質をしっかり摂る
- 年齢とともにタンパク質の必要量は増えます
- 特に運動をする場合は要注意
- 魚、肉、大豆製品、卵などを積極的に
2. 脳に優しい食事を心がける
- 地中海式食事法を参考に
- 抗炎症作用のある食材を積極的に
- オリーブオイル、魚、野菜、果物、ナッツ類がおすすめ
3. 定期的な運動を習慣に
- 有酸素運動と筋トレをバランスよく
- 無理のない範囲で始めましょう
- 散歩やラジオ体操も立派な運動です
4. 人とのつながりを大切に
- 友達や家族との交流を積極的に
- ボランティア活動への参加もおすすめ
- ペットの飼育も良い選択肢(運動にもなります!)
まとめ:今日からできる予防と対策
側頭筋の衰えは、単なる噛む力の低下だけでなく、認知症の早期サインかもしれません。
でも心配はいりません。日々の生活習慣を少し見直すことで、筋肉も脳も元気に保つことができます。
大切なのは:
- 早めの気づきと予防
- バランスの良い食事
- 適度な運動
- 人とのつながり
これらを意識して、楽しみながら健康的な生活を送りましょう!
参考文献・関連リンク
- Johns Hopkins Medicine. (2024). “Association between Temporal Muscle Volume and Cognitive Decline in Older Adults.” Radiological Society of North America Annual Meeting 2024.
- Harvard Medical School. (2023). “Sarcopenia and Aging: Prevention Strategies.” Harvard Health Publishing.
- 国立長寿医療研究センター(2024)「高齢者の筋力低下と認知機能に関する調査研究」
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